ゾイドジェネシス#5

第5話「決闘」
『馬鹿がコングでやって来る』という話(元ネタ未見)。冷静にストーリーを追うと、ご都合主義の超展開なのですが、コメディ仕立ての底抜けっぷりとキャラ立てのうまさとで30分飽きさせませんでした。作画崩壊の危機のほうも物語並みにスリリングでしたが(笑)。

世界観】 今回あまり語ることなし。やはりジェネレーターを修理できる人はごく少数のようです。今回ひとりシリアス担当のラ・カンがドカッと説明台詞を吐いていたので書き写してみる。「銀色のゾイド、その技術を背景にディガルドはここまで強大になりました。なにか裏があるように思えてなりません」。 

ゾイド】 キャラの作画が荒れ気味だった分をCGでカバー? デッドリーコング大活躍。跳んでぶらさがって枝渡りなど、アクションもサルっぽく。重量感が削がれた感はありますが、これはこれで見応えがありました。人のかたちに近いほうがアクションさせやすいというのもあるのでしょうか。左腕の包帯、そして背中の棺桶の中身は明らかにならないまま。つーかあの目玉は何故動くのだ……。

ルージ】 冒頭の会話、前回のことはバレている、とさりげなく明らかにしています。ミィに「ムラサメライガーってあんなに速かったっけ?」と言わせることで、ゾイド操縦の技量が上がっていることを説明するのもうまかった。いずれどこかで入れなきゃならない台詞ですが、実戦ではなく、ミィは観戦しているだけというシチュエーションなのが効いている。それにしても、現状ではひたすら巻き込まれまくりの主人公だな。

コトナ】 で、ひたすら巻き込みまくりのトラブルメーカー(苦笑)。ガラガは恋愛感情だけでなく「俺たちの仲間に」とスカウトしていることから、やはり相当の腕なのか。

雷鳴のガラガ】 婚約という話を不審に思うミィに「愛に時間は要らない…」、どうやってゾイド戦に展開するかと思えば「俺もゾイド乗りだ、お前の気持ちはわかる!」。強引な展開を、パワフルなバカッぷりで牽引していっちゃいました。いちいちドアを壊すわパンチで壁を壊すわ地割れを起こすわ、ミィを見て「女のようでもあり男のようでもあるような…」などの、過剰なキャラ付けもまずは妥当でしょう。

ミィ】 「乙女のビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!ビンタ!」、計14発。嬉々として鳥を丸焼き、ツッコミ代わりに飛び膝蹴り、ルージを見つけるなり華麗な連続技……。キャラが固まってきたな(笑)。いつのまにかガラガを従えて、そのままセコンドについているあたりも笑えた。

ラ・カン】 まんまユパ様な乱入で、馬鹿話の最後をきっちり引き締めてくれました。断片的ながら「国と民を失った王」であることも明らかに。これがルージパパに言った「私が裏切るかもしれない」の背景、なのでしょう。