学炎合体モエバイン

久しぶりにムゲンバインシリーズの新製品を購入した。

学炎合体モエバイン -忍術部- (BOX)

学炎合体モエバイン -忍術部- (BOX)

食玩 学炎合体モエバイン 忍術部 全5種セット

食玩 学炎合体モエバイン 忍術部 全5種セット

ムゲンバインシリーズといっても、元々手がけていたボーイズトイ事業部の製品ではなく、最近のメインでTVCMも多い食玩版を手がけているキャンディ事業部の製品でもなく、カプセルベンダーやブラインドボックス商品が本来のテリトリーであるベンダー事業部の製品。
コンセプトは安直かつ意味不明でどうにもつかみどころがなく、そのくせなんだか妙に値段は高いので、あんまり食指は動かなかったのだが、なんとなく義務感にかられてひとつ買ってしまった。

アマゾンではセット売りしか扱いが無いようだが、私が買ったのは「No.4 大神ウルハ&コウガウルフ」のみ。画像はシール未貼付の素体、……つーか、定価1600円で本体未塗装、シールは自分で貼ってね! ってのはアリなんだろうか。まぁ、貼っても大して印象は変わらないでしょう。たぶん。
一応ABS製ですが、ちょっとぐんにゃりした感じ。まぁ硬い素材にできない事情がありますが(後述)、これも「安っぽい」という印象を助長しています。PVC製で塗装済みの頭部はまず及第点。

可動域については、手首が回転のみなのが惜しいくらいで、これもまずは問題無いでしょう。特徴的なのが太ももで、股関節とは別に、太ももの途中から前向きに曲がる関節が付いています。人体の構造的には気持ち悪いのですが、この関節が非常に効果的で、画像のようなひざを抱えたポーズや、踵落としのために頭より高く足を上げたポーズなんてのも難なくこなします。

ベンダー事業部ということで、たまらん(Q-JOY)の再来を期待する向きもあるようですが、構造から素材から顔の造形から、全く別物です。期待するだけならいいけど、現物を手にしてない奴が「たまらんだ、たまらんだ!」などとはしゃぐのは気持ちのいいものではないな。

武装神姫、フィグマとのサイズ比較。だいたいフィグマと並ぶくらい。

素体以外のパーツ。……つーか、定価1600円でパーツの大半が要切り取りってのはアリなんだろうか。ホビー事業部製品(いわゆるガンプラね)と違って、「パーツを切り取りやすくしよう」「切り取った跡が目立たないようにしよう」とかいう志は全く感じられません。もぎ取りは論外として、ニッパーだけでなくカッターも必須です。

全パーツを使うとこんな感じ。まぁ、それなりの満足感はあります。コウガウルフの腹部と尾部は公式の組み合わせではなくちょっとアレンジ。

ビルドバインシリーズのチェイスドーベルと一緒に。最初は(というか購入前は)合体させるつもりだったのだが、おおむね不可能と判明。というのは、モエバインのほうのジョイントは食玩版と同様の簡易な構造で、素材の柔軟性というか粘りで保持するタイプだからだ。対して、本家ムゲンバインのほうは硬質のABSで、凹ジョイントは凸ジョイントをカチリと挟み込むような構造になっている。結果として、本家の凸ジョイントをモエの凹ジョイントに組ませることはできるが、その逆はできないのだ。
……定価1600円で単なるヘコみだけのジョイントってのはアリなんだろうか。これ、あんまりガチャガチャいじっていると、すぐにパキっと凹ジョイントが割れる気がするんだけど……。1個300円の食玩ならともかく、しつこいようだけど、これ定価1600円の製品だぜ?
とまぁそんなこんなで、「買って損したとは言わないが、2体目を買う気には全くならない」というのが総論。素体はちょっと面白いので、女の子の可動フィギュアが好きな人は試しに1体買ってみてもいいかもしれません。