もっけとラブやん

もっけ(6) (アフタヌーンKC)

もっけ(6) (アフタヌーンKC)

割とゆるゆると進んでいたのが、この6巻にきて静流は高校進学で寮生活、瑞生は中学進学と急展開。でも実質はほとんどそのままで、思春期に誰もが抱くような「見えないものが見える」気分を、「実在する妖怪が本当に見える」こととシンクロさせてしまう漫画ならではの話作りが相変わらず冴えています。
ただ、これまでの静流絡みの登場人物が出にくくなるのはちょっと惜しい気がするなぁ。4巻の佐保さんのその後とか、すごく気がかりなんですが。
6巻収録のなかでは最後の「オモカゲ」の回が秀逸で、もう途中で結末がわかっちゃう定型的な話なんだけど、それでも涙腺が刺激されてしまう。
静流が家を離れるのは、きっと物語が完結するときだろうと思っていたのですが、こうなると完結はおじいちゃんが亡くなるときなのだろうか……。お母さんが別居という問題も事実上解消されてるし。
ラブやん(7) (アフタヌーンKC)

ラブやん(7) (アフタヌーンKC)

ぶっちゃけ終わるべきときに終われなかった作品、という評価は禁じえないのだが(苦笑)、それでも読めば読んだなりに面白い。
途中まではちゃんと話の底流にあった「カズフサの成長」を、6巻あたりから完全に放り出してますが、この7巻でも放りっぱなしです。それでも「まぁ連載終了となれば、庵子といい感じになったところで『完』だろう」と思っていたのですが……。「ますます選択肢の狭まるカズフサさん」って、作者にとっての選択肢も狭まってますよ? いやマジでどう終わらせるつもりなんだろう。