地獄少女

まずはひと言「相手を殺せば全て解決するってもんじゃないだろっ!?」。というのは、別に道徳を振りかざすわけではなく、シナリオの不備のこと。原因作った意地悪なクラスメートが死んだところでエンコー疑惑が沙汰止みになるわけでもあるまいに、それについて一切触れていないのでスッキリしない。「地獄少女の力はどこまで及ぶのか」(単に復讐を代行するだけなのか、それとも事実そのものまで変えられるのか?)という基本設定にも関わるのだから、第1話の段階でちゃんと書くべきだろう。
最後にモノローグで(結局、何もかもが元通りになった。そう、何もかも)とでも言わせるとか、あるいは友達に「街中で痴漢に抱きつかれるなんて災難だったよね〜」 (=事実は変わっていないが誤解は解けた)とか言わせるだけでいいのに。
また、山場である復讐が「ただなんとなく超常現象で怖い目に合うだけ」で、カタルシスに欠けるのも痛い。被害者と同じ目に合わせなければ復讐にならないのでは? (一応、クラスメートの白眼視とか「使えないヤツ」とかがあったが)。
プロットが単純明快なのは大いに結構なのだが、シナリオとしてはもうひと手間かけるべき。いや、総合的には「ガンバって雰囲気づくりしてるねえ」と好印象ですよ(これでフォローのつもりか)