嵐を呼ぶ最終回

アニマックスの「勇者特急マイトガイン」が昨夜で最終回。ブラックノワールの末路に「そういやゴーマ16世ことシャダムを作ったのは誰なのだろう?」などと思う。ってダイレンジャーはさておいて、色々と物議を醸した最終回でしたが、改めて観ると「意外とちゃんと作ってあるじゃないか」という感想。つーかそれは、後の(ぶっちゃけエヴァンゲリオン以降の)出鱈目な作品を山と見せられたからかねぇ。
ブラックノワールの末路にしても、「彼自身【3次元人と名付けられたアニメの登場人物=2次元人】でしかなかった、というかそれ以上にはなり得ない」という理に適ったもので、単なる楽屋落ちとか自己憐憫とかではなく、ちゃんと節度あるメタフィクションになっていることにちょっと感心した。そのために、物語内物語(1つ上の階層が描かれてのメタ化なので、「本筋」が物語内物語となる)のレベルでは、神を名乗る絶対者の支配に屈しない熱い正義とイノセンスが勝利するというかたちできちんと完結している。しかしその上で、【3次元の高さから2次元のハッピーエンドを見下ろす】というエンディングを付けてしまう意地の悪さよ。
「監督が暴走してムチャクチャにした」だけで評価を終わらせてしまってはいけない作品だろう……っていうか、当時の評価基準ではこのクオリティでも不服だったんだよなあ。