蚊にさされやすい血液型があるのなら

O型が多く刺されるデータはあれど…
web R25 8月 3日(火) 10時 5分配信
(略)
「血液型がO型の人は蚊に刺されやすい」とたまに耳にすることがあるが、これって本当なのだろうか? 医療ジャーナリストにして医学博士の森田豊先生に聞いてみた。

「そのような研究論文があるのは事実なんです。たとえば1972年に欧米で実施された調査で、ガンビアハマダラカの腸内の血液を調べたところ、その内訳は『O>B>AB>A』で、O型の血液が最も多く検出されたといいます。日本でもヒトスジシマカ(日本で最も一般的な蚊)で調査されたことがありますが、この時も同じく『O>B>AB>A』という結果が出ています」

つまり、この都市伝説は本当だった!? …と、決め付けてしまうのは早計であると、森田先生は解説を続ける。

「実際に蚊が人を刺す前に血液型を察知し、狙いを定めるというのは困難ではないでしょうか。蚊の腸内検査では前述のような結果が出ているものの、単純な"刺されやすさ"の調査では、必ずしもO型が一番という結果は出ていないのです」

確かに、空を飛ぶ蚊がどうやって血液型を認識するのかも疑問だ。そもそも、なぜこのような説が広まったのだろう?

「10年くらい前にあるテレビ番組が、蚊が好んで吸う血液型について調査したことがありました。この番組が『O型の血液の細胞表面にある糖鎖という化合物が、花の蜜と似た分子構造をもっているため、蚊が好んで吸いに来る』という説を紹介したことも、無関係ではないのかもしれませんね。でも実際には糖鎖は不揮発性であるため、飛行中の蚊がそれを認識するのは不可能だろうと言われています」
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(R25編集部)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100803-00000004-rnijugo-ent

仮に、蚊にさされやすい血液型があるのなら。「蚊はどうやってヒトの血液型を知るのか?」を研究し、その感覚器と同様のセンサーを作り上げれば、採血せずとも、いや触れもせずに血液型がわかる機器ができるのだが……。どこかで誰かそういう研究をしているのだろうか。
とはいえ、

日本でもヒトスジシマカ(日本で最も一般的な蚊)で調査されたことがありますが、この時も同じく『O>B>AB>A』という結果が出ています

この結果は興味深い。欧米はどうか知らないが、日本において予想される結果は順当にいって「A>O>B>AB」だろう。ごく単純に、多い順だ。なのに、蚊の腸内で検出された量はA型が最も少ないという。「O型が最も多い」なんてことよりも、A型がAB型さえ下回っていることのほうが驚嘆すべき結果ではなかろうか。
……私はマァ、「サンプル数が十分でなかった」か「分析手法に誤りがあった、もしくは故意に誤った」かだと思うけど。