週刊少年チャンピオン#40

バチバチBURST」
どうにもこう、作者は王虎をどこに持っていきたいのかわからなくて予想不能になっている。いやまぁ、「情に包まれて強くなる鯉太郎」に対して「非情に徹して強くなる王虎」っていう図式を作ってるのはわかるんだけどさ。これだと前回までずっと描写を引っ張ってきた親方の心配事とか、その親方を王虎がどう見ていたかとか意味が無くなっちゃうじゃん。
 
「実は私は」
編集部のツイートでは「重大発表」とか言っていたが、本誌には全く情報無し。他誌で重大発表といえばイコール「アニメ化決定!」だが、残念ながらこれはチャンピオンなのでどうせ「サイン会開催決定」とかだろう。
 
「囚人リク」
ここでスライスデビル登場。レノマのもう一人の心当たりはコイツだと予想する人もいたが、こうなると敵という位置にしか立てない気がする。
 
「777 スリーセブン」
ギリギリ間に合うのがお約束……のはずがオイオイ!? 「カチ」「ボゥ」ってもう燃えてるよ!?
 
「クローバー」
強引にヤンキー漫画的展開に。つーか紅葉神島高って単なるヤンキー集団でなく色々とネジの外れたバカ集団だな。ぶっちゃけ「シュガーレス」みたいな展開だ。
ただ、ハヤトとその仲間が理屈抜きで無闇に強くて、どんなトラブルもボカスカっとケンカで勝って解決、というのがこの漫画の肝なので、チーム戦でトーナメントとかだと逆に盛り上がらなさそうで心配になる。
この「クローバー」と、理屈抜きでひたすら強い主人公がそれ故に泥沼にはまっていく「ナンバデッドエンド」と、理屈抜きでひたすら強いキャラは目標で主人公はまず気絶するのが毎度のパターンの「シュガーレス」とがそろっていた頃が週チャンヤンキーマンガの黄金時代だったねー。
 
聖闘士星矢 NEXT DIMENTION 冥王神話
「聖衣に眠るシャカの血が…シャカのDNAが同じ乙女座の黄金聖闘士を前にして目覚めたのだ」 この設定の強引さが実に車田だ。
しかし主人公連中ほったらかしで乙女座の黄金聖闘士が結跏趺坐でにらみ合ってるだけで、そらまぁ設定上はすごい人同士のすごい技同士なんだけど絵づらでは盛り上がんないなぁ。
 
「バーサスアース」
「ここは…護国寺?」「ここに何があっていうの?」…ってそらもうK談社でしょ護国寺音羽)といえば。
 
「パンダのこ」
次回最終回なのは予想どおりなので驚かないが、単行本2巻の告知が無いのが地味にこたえる……。
大ざっぱな展開としては短期版と変わらないのだが、「愛愛のおかけであんな素敵な友達ができたんだよ」の台詞に長くやってきたからこその厚みが感じられた。
友達全員集合から、付き合いの短い順に立ち去っていき、ふたりきりになって……という展開は情感たっぷり。見えないはずの思い出を共有して愛愛が涙を流す、というクライマックスも「パンダがそれで泣く訳無い」というリアルを承知の上で描いているファンタジーで、おそろしく巧いです。……だからどうか単行本を……。